1) オープンソース概要

 IT高度利用に伴い、さらなる組織競争力の強化を目標に、TCO徹底削減とサービスレベル、および、システム信頼性向上との両立が求められています。この解決策として、オープンソースが広く活用されています。

 この連載では、オープンソースの定義、活用目的と利点・注意点を整理し、当社オープンソースへの取組み実績をベースに、基本サーバ群の設計・構築から独自システム構築・運用までを紹介します。
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 Linuxは、UNIX OSとソースコード・レベルでの互換を前提に、フィンランドLinus Torvalds氏がヘルシンキ大学在学中の1991年に設計・開発したPOSIX (Portable Operating System Interface for UNIX)準拠のオープンソースです。API (Application Programming Interface)やABI (Application Binary Interface)の同一性により、コンパイルによってUNIX上で動作するアプリケーションを比較的容易に移行することができ、高安定、かつ、安価なシステム構築を可能にしています。

 オープンソースという呼称は、無償の側面が強調され始めたことへの考慮を背景に、1998年Eric Steven Raymond により設立された非営利団体OSI (Open Source Initiative)の定義を採用したとするのが一般的です。すなわち、ソフトウエア資産のごく限られた少数技術者への利益偏在化防止を目的とするGNU(GNU is not UNIX)のGPL(GNU General Public License)の適用により、再配布の自由が認められることとなったのです。その結果、ソースコードが同時に配布、または、妥当なコストで入手でき、派生ソフトウエアの作成や配布が認められ、わずか10余年でサーバOS占有率の15.3%まで拡大することとなりました。

 また、Linuxは、動作に必要な各種プログラムを集めたOSとしての利用が可能なソフトウエアの集合体であるディストリビューションとして有償で提供されることを含め、自由に配布することができます。そこでベンダは、ディストリビューションを新規に開発、または改良し、さらに商用ソフトウエアやユーザサポート等の付加価値を付与し、ソフトウエア・パッケージとして販売するに至り、現在、図1.1.に示す占有率で、さまざまなディストリビューションが存在しています。

ディストリビューション別普及率
図1.1. ディストリビューション別普及率

 以上の経緯を経て、Linuxは1997年頃、世間一般に認知されるようになり、1998から1999年を境に、WindowsやUNIXと同等のOSとしての選択肢の俎上に上がり、2000年以降、ビジネス場面での活用が活発化することになりました。

 一方、オープンソースを用いたシステム開発、また、保守運用の場面で、さまざまな技術サポートが必要となるケースがあります。このニーズに着目し、これらをビジネスとして展開する企業組織や、企業間連携によるLBI (Linux Business Initiative)という任意団体の動きもあります 。

 また、Linux専門書・雑誌・ムック等の出版物をはじめ,インターネット上の情報提供も急速に充実・活発化してきています。

次回は、オープンソースの活用方法です。

◆参考文献
  • 羽根秀也. Linuxの商用利用における課題. 情報科学研究. No.9, 2000, p.37-51.
  • Eric S. Raymond, “Eric S. Raymond’s home page”. (online), available from http://www.catb.org/~esr/, (accessed 2004-1-21).
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  • 株式会社ワイズノット. “Webインテグレーション・サービス”. (online), available from http://www.wiseknot.co.jp /solution/web_integration/index.html, (accessed 2003-12-29)
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  • Linuxcare Inc. “Levanta”. (online), available from http://www.linuxcare.com/services/index.html, (accessed 2003-12-29)
  • LBI, ”Linux Business Initiative”.(online), available from http://www.lbi.gr.jp/, (accessed 2003-12-29)
  • 樋口. オープンソースの動向・Linuxの世界. ITUジャーナル. Vol.31, No.6, 2001, p.34-37.
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