6) スタティックルーティング設定
第6回は、通信を行なう際の通信先ネットワーク毎に使用するゲートウェイを自動振り分けするための「スタティックルーティング設定」についてです。
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スタティックルーティングについて
主にルーターなどの異なるネットワーク同士の通信を中継/制御する機器は、ルーティングテーブル(経路制御情報) を保持しており、このテーブル (表) に従って通信データの転送先を決定します。 スタティックルーティングとは、ルーティングテーブルを手動 (*1) で構成する方式を指し、PC/サーバーなどの端末機器において、通信先ネットワーク毎に適切なゲートウェイを指定する必要がある場合に設定します。
ここでは、Linux OSベースのスタティックルーティング設定について解説します。
(*1) 手動管理のスタティックルーティングに対し、ルーティングテーブルを自動構築する方式のダイナミックルーティングがあります。
間断なく変更される複雑なネットワーク構成において、ルーティングテーブル構築は大きな課題となりますが、自動的にルーティングテーブルを構築するダイナミックルーティングによってこの課題を解決することができます。また、メインの経路が使えなくなった場合に備え、予備経路を用意しているケースでは、通信の断絶を防止するように設定することができます。
ダイナミックルーティングは、ルーティングプロトコルの構成に対して高度な技術が要求されます。またこれは、一般的にルーター等の中継機器で使用されるため、PC/サーバーなどの端末機器では通常使用されません。
設定ファイルについて
Linuxにおけるスタティックルーティング設定に関連する設定ファイル・設定反映方法・設定確認方法は以下です。
1. 設定ファイル
スタティックルーティング設定は /etc/sysconfig/static-routes で行います。ファイルが存在しない場合、新規に作成します。
/etc/sysconfig/static-routes書式 (*2)
any net ネットワークアドレス netmask サブネットマスク gw ゲートウェイ
※サブネットマスクは「255.255.255.0」のようにIPアドレス形式で指定し、ゲートウェイはIPアドレスを指定します。
/etc/sysconfig/static-routes設定例
any net 10.0.0.0 netmask 255.0.0.0 gw 10.0.0.1 any net 192.168.0.0 netmask 255.255.0.0 gw 192.168.0.1
※上記設定例は、通信先が10.0.0.0/255.0.0.0の場合10.0.0.1を、通信先が192.168.0.0/255.255.0.0の場合192.168.0.1を、それぞれゲートウェイとして指定しています。
(*2) 古いLinux OSでは行頭に「any」ではなく「eth0」等のデバイス名を指定し、設定が有効となっている場合があります。
2. 設定反映方法
スタティックルーティング設定は、設定ファイルを変更しただけでは反映されません。設定を反映させるには、下記コマンドを実行してネットワークサービスを再起動する必要があります。
# service network restart
3. 設定反映の確認方法
スタティックルーティング設定を確認するには下記 netstat コマンドを利用し、ルーティングテーブルを表示します。
# netstat -rn
*netstatのオプションについて
- -r = ルーティングテーブルを表示します。
- -n = ホスト・ポート・ユーザー等の名前解決をせず、数字のアドレスで表示します。
次回は、ネットワークの状況確認およびネットワークに関するトラブル解決に役に立つ「ネットワーク管理コマンド」についてです。


